男らしさを保つうえで欠かせない「男性ホルモン」。
男性ホルモンは、年齢を重ねるにつれて徐々に減っていくもので、減少にともない性機能にさまざまなトラブルを引き起こすことも…。
今回は、男性ホルモンが減る具体的な原因やデメリット、減らさないための対処法について紹介していきます。
男性ホルモンとは?
男性ホルモンとは、筋肉や骨の形成、精子の生産など、男性機能に関係するホルモンのことを言います。
男性ホルモンには「テストステロン」をはじめ、「デヒドロエピアンドロステロン」や「アンドロステンジオン」などが含まれており、この中で「テストステロン」が男性ホルモンの約95%を占めています。
そのため、男性ホルモン=テストステロンという考えの人も少なくありません。
男性ホルモンが減ると、性機能はどうなる?
ここからは、男性ホルモンの低下が性機能におよぼすデメリットについて見ていきましょう。
勃起を維持できなくなる
男性器の勃起を引き起こしたり、勃起状態を保ったりするには、男性ホルモンであるテストステロンが十分に分泌されている必要があります。
そのため、男性ホルモンが減ると勃起しにくくなり、彼女への前戯中にアソコがしぼんだり、フェラで舐められても勃たなかったりして恥ずかしい思いをするかもしれません。
中折れする
男性ホルモンであるテストステロンの減少は、挿入時の中折れを招くリスクもあります。
挿入中にアソコがしぼんでしまっては彼女をガッカリさせてしまうでしょう。
また、中折れを経験した人ならわかると思いますが、場が冷めた状態から再び勃起を引き起こし、パートナーを満足させるのは思いのほか大変です。
性欲がわかなくなる
男性ホルモンの減少は、性欲減退にもつながるでしょう。
男性ホルモンが減ると、テストステロンの分泌も減るため、異性の裸をみてムラムラと興奮したり、性処理のオナニーをしたいという欲求が起こらなくなったりします。
パートナーのいる男性は、性欲がなくなることで彼女や奥さんとのセックスレスを招くかもしれません。
朝勃ちしなくなる
ほどよくお腹も空く寝起き後の朝は、アソコが勃起しやすいものです。
しかし男性ホルモンが減っている場合、元気なオトコの象徴ともいえる朝立ちがしなくなる可能性があるでしょう。
彼女や奥さんに朝のスキンシップを求められても、いまいち気が乗らなくて断った結果、関係悪化につなるリスクもあります。
精子の量や質が低下する
テストステロンが減少すると、射精したときの量が少ないうえに、精子の質も低下するといわれています。
精子の質とは、運動状態がいい精子が精液中にどれだけ存在するかを指し、精子の量や質が低い状態ではなかなか自然妊娠につながらず、不妊を招くことも…。
特に妊活中の夫婦に大きな影響をおよぼすでしょう。
男性ホルモンが減る原因
続いてここからは、男性ホルモンが減る原因について詳しく見ていきましょう。
加齢
テストステロンは、加齢とともに徐々に低下する傾向があります。
特に40歳を過ぎると、男性ホルモンの量は顕著に低下し、性機能や筋肉量、骨密度などに悪影響が生じます。
加齢を止めることはできないため、生活習慣を整えたり、上手にストレス発散したりすることで、テストステロンの減少が抑えられるでしょう。
ストレス
ストレスも男性ホルモンの減少につながるでしょう。
人間はストレスを感じたとき、副腎皮質から「コルチゾール」と呼ばれるストレスホルモンが放出されます。コルチゾールはストレスで体がダメージを受けないように働くのですが、長期的に放出されるとテストステロンの生成を抑制してしまうのです。
睡眠不足
テストステロンは、主に就寝時に生成されます。
特に深い眠りのときに活発に生成されるため、睡眠時間が短いのはもちろん、睡眠の質が低いことも男性ホルモンの減少につながる恐れがあるでしょう。
また、疲労の蓄積は睡眠の質を低下させるため、働きすぎや夜更かしの行為もテストステロンが減る原因になります。
運動不足
テストステロンは、運動などカラダを動かすことによっても生成が促されます。
そのため、日常的に運動不足が続いている人は、男性ホルモンの減る可能性が高まるでしょう。
例えば、在宅ワーク中心の生活で休日もあまり外出しない男性は、慢性的な運動不足になりがちです。意図的に外出するなど検討してみましょう。
食生活の乱れ
食生活の乱れは、男性ホルモンの減少に直結します。
高脂肪の食事は肥満を促進し、肥満はテストステロンの減少につながる可能性があるでしょう。また、糖質が多い食事はインスリンの急激な上昇を引き起こし、結果としてテストステロンを抑制します。
お酒とタバコも、勃起障害や性機能の低下を招くため控えた方がよいでしょう。
疾患
疾患も、男性ホルモンの減少につながります。
例えば、糖尿病はインスリンによって血糖値を下げる作用が現れにくくなり、テストステロンを抑制しますし、肝臓の病気もテストステロンの代謝に悪影響を及ぼします。
さらに、性腺機能不全のような内分泌系疾患も、睾丸からのテストステロン放出が不足するため性機能の低下を招きます。
男性ホルモンを減らさないためには?
ここからは、男性ホルモンを減らさないためにできること、日常的に意識したい対策方法について紹介していきます。
ストレスをためない
仕事の忙しさ、人間関係の問題、生活環境が合わないなど、さまざまな要因で人間はストレスを感じるものです。
例えば、自分の好きな趣味に向き合う時間を一日1時間は確保するなど、日常生活の中にストレス発散のはけ口になるリフレッシュタイムを意図的に設け、ストレスをため込まない工夫をしましょう。
定期的な運動
筋トレやランニング、また散歩や階段の昇り降りなど、日常生活中にカラダを動かす機会を増やすことが、男性ホルモンの分泌を高めます。
テストステロンを維持するためには、必ずしもハードなトレーニングをする必要はなく、ストレスにならない程度の運動で十分。うまく運動を習慣づけることでストレスの解消も期待できるでしょう。
十分な睡眠時間の確保
毎日の忙しさから、つい睡眠時間を削ってしまう人も多いと思いますが、睡眠不足は男性ホルモンの減少にダイレクトな悪影響を及ぼします。
また、一日の間で何度か小刻みな睡眠を重ねるなどの応急処置もあまり効果は期待できません。
一定時間きちんと熟睡できる時間を確保し、テストステロンの減少を防ぎましょう。
亜鉛を摂取する
男性ホルモンを減らしたくないなら、普段から亜鉛を積極的に摂取しましょう。
とある研究で、毎日の食事メニューは変えず、サプリメントで亜鉛の摂取を6週間続けた結果、テストステロンの量が大幅に増えたという調査結果があります。
亜鉛は、主に「牡蠣」「うなぎ」「ビーフジャーキー」「ひき肉」などの料理に多く含まれています。
ビタミンDを摂取する
ビタミンDの摂取も、男性ホルモンの減少抑制に効果が期待できるでしょう。
ビタミンDは、主に「カレイ」「サケ」「サンマ」「ブリ」「しらす」「キクラゲ」などの食材に多く含まれています。
また、日光の紫外線で皮膚からビタミンDが生成できるため、適度な外出も男性ホルモンの維持に役立つでしょう。
グレープフルーツを避ける
グレープフルーツに含まれる「エストロン」は、主に女性ホルモンを増やし、反対に男性ホルモンを増やすために必要なテストステロン値を低下させる作用が働きます。
つまりグループフルーツの過剰摂取は、テストステロンの低下、さらには男性ホルモンの減少につながる可能性が高いでしょう。
体重管理
肥満体型の人は、体内の脂肪組織が自然と増加し、インスリンの効果も低下しがち。これを「インスリン抵抗性」といい、血糖値のコントロールが難しくなるのです。
そして高血糖が続いた結果、糖尿病を発症し男性ホルモンの減少につながることも。
そのため太り気味や、高糖質・高脂肪の食事が中心の人は、体重管理を意識しましょう。
定期健診を受ける
テストステロンの減少を招く糖尿病や肝臓疾患、内分泌系疾患などを早期発見・早期治療するために、定期検診を受けることも大切です。早期発見できれば治療費も抑えられるため、医療費のトータルコストを低減できます。
男性ホルモンを減らさず、楽しい性生活を
男性の性機能に大きな影響をおよぼす男性ホルモン。
ストレスや疲労、睡眠不足など、テストステロンが減少する原因はさまざまです。
勃起障害や性欲の減退を防ぐためにも、男性ホルモンの維持に努めましょう。